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親鸞聖人の功徳がこもる「南無阿弥陀佛」の微細文字
皇室献上作家・北光生の彫金が輝く類まれなる尊像浄土真宗の開祖とされる親鸞(1173~1262年)は、僧侶でなく俗人でもない「非僧非俗」 の人として従来の国家仏教や出家中心の仏教ではなく、庶民をはじめすべての人に等しく 開かれた仏教信仰を追求した偉人として、宗派を問わず尊崇の対象となっています。 「南無阿弥陀佛」という念仏により全ての衆生を救わんとし、流罪の憂き目に遭いなが らも東奔西走しながら教えを説きました。この6文字を一つ一つ書き連ねることで描線と したこの聖人画は、親鸞らしい機知を含むとともに、その真髄を象徴しています。さらに 皇室献上彫金作家・北光生氏が銀色に輝く鮮やかな刻線を手彫りしました。 この御影を掲げれば、聖人とともに本願念仏の広大無辺な霊力に包まれるでしょう。
スペック ●サイズ パネル:縦19.5×横13.1cm、額寸:縦31.4×横26×厚さ1.5cm ●材質 パネル:アルミ板(中板)、真鍮プレート、額:木 ●重さ 本体:620g ●日本製
表情・衣服など全て「南無阿弥陀佛」の文字で彫り描かれています。
彫金作家 北 光生 氏
1928年、富山県生まれ。日本伝統工芸会入賞20回、伝統工芸日本金工展 入賞5回のほか、審査員を歴任し、高岡市伝統工芸産業技術保持者に認定 されている。2000年に宮家献上飾類を制作、2002年に現代の名工として 表彰され、2003年黄綬褒章を受章。
「悪人正機説」
親鸞は『歎異抄』で「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」 と説いた。これは、最下位に位置づけられた下品下生(げぼんげしょ う)に与えられる救済法が念仏であり、阿弥陀佛の本願は一切衆生の 救いであるから、念仏こそが積み残しなく救う仏道に値するというも の。「悪人」すなわち凡人や最下層の身分の立場から差別を排し、平 等を唱えた念仏の論理は、旧来の世俗権力と結びついた仏教とは異な る新しい教えであったため、しばしば朝廷や幕府によって禁令が出さ れたが、現代においても尊い。