- 最後の宮大工と称された西岡常一(にしおかつねかず)の遺言
鬼が遺す生涯をかけた社寺建築との向かい合いをドキュメントで追う
- 奈良法隆寺近く生を受け、幼少時より宮大工である祖父に徹底的に技術と精神を教え込まれた西岡常一。師の技を眼で見て盗むか体で覚える、といった非常に厳しく長く時間が掛かる一握りの者しか習得できない技術伝術を、若き宮大工たちに伝えようと試みた革新的な棟梁でした。自らが手掛けた国宝建築物級の社寺建築の改修から得た経験を、宮大工に携わる者の心意気・道具・修繕に使う材料そして技術…と全てにおいて説いた映像資料を新たに再編、西岡常一が伝えた言葉から真意に迫るドキュメント方式でまとめ上げました。若き宮大工たちがなぜ西岡に付き従ったのか、また千年を越え未だ有り続ける社寺建築物のいのちとは?悠久の日本の歴史と古代の飛鳥文化が生みだした最後の棟梁の姿から、日本人の深み・在り方に再び目を向ける必見の内容です。
- (C)「西岡常一 社寺建築講座」製作委員会
●セット内容/カラー、4:3スタンダード、各片面1層、収録時間:260分、音声:オリジナル日本語(ドルビー・デジタル・ステレオ)
●日本製
渋谷ユーロスペースのモーニングショーで興業収入&観客動員数記録を更新しました。 【第1巻】宮大工の技法と精神(65分)
第1章:白鳳伽藍を復興する、第2章:法隆寺で学ぶ、第3章:木割と規矩
第4章:法隆寺金堂の大修理、第5章:塔設計を考える、第6章:愚子見記について【第2巻】木を知る(52分)
第1章:木のいのち、第2章:木を買わず山を買え、第3章:乾燥の考え方
第4章:木取りの実際、第5章:木を見極める、第6章:適材適所の使い方
第7章:日本林業への提言【第3巻】道具と技術(75分)
第1章:大工道具の種類と編成、第2章:古代の道具の使い方、第3章:鑿の使い方
第4章:鉋の歴史と使い方、第5章:鋸の種類と発展、第6章:曲尺の使い方、第7章:研ぎの心がけ【第4巻】木を組む(68分)
第1章:白鳳伽藍への道、第2章:薬師寺金堂の木組、第3章:金堂以降の復興の歩み
第4章:薬師寺回廊の様式と構造、第5章:薬師寺回廊の木組、第6章:白鳳伽藍復興への思い職人 西岡常一
1908(明治41)年、奈良県生まれ。幼くして棟梁の祖父から宮大工の手ほどきを受ける。1928(昭和3)年に営繕大工として認められ、1934(昭和9)年から始まった法隆寺大修理に携わる。戦争による幾度かの応召を挟み、金堂・五重塔が完成するまで、祖父・父と三代続く棟梁として修理に専従。その後、法輪寺三重の塔、薬師寺金堂・西塔などの再建を棟梁として手掛けた。1992(平成4)年、宮大工として初の文化功労者に選出。95(平成7)年4月11日、没。飛鳥時代から受け継がれてきた寺院建築の技術を後世に伝えた功績は大きく、“最後の宮大工”とも称される。