- 戦中・戦後の暮らしを収めた貴重な記録映画集
明日を信じて生きる日本人の姿を記録した稀少作品
- 第二次世界大戦中、内地で家庭を守り国防に務めていた銃後(非戦闘員)の人々の姿を映し出す記録映画集。その中には、戦地に赴いた父親、夫、息子に心配をかけぬため、必死でがんばる婦人や子供の姿がありました。さらに終戦後、混乱のさなかでも明日をあきらめずに生きてゆく日本一、そして家族の姿が克明に記録されています。激戦の様子がわかる戦記映画とは大きく異なったもう一つの戦いの歴史的映像であり、戦中・戦後史の支店からも大変に貴重な影像集です。
●仕様/モノクロ、モノラル、収録時間:計186分
●日本製
第1巻:「銃後憂ひなし第一篇」「銃後憂ひなし第二編」「名古屋銃後便り 春の巻」
国内から戦地の応援である慰問活動の様子を収めた第一巻:。他にも留守家族慰問、戦病支社および遺家族への弔問などの様子も収録されています。
第2巻:「燈火管制」「防空消防」
空襲に備える燈火管制の具体的な方法と技術や、焼夷弾の種類と特性に応じた消化法などを紹介するなど、当時の技術指導の仕組みがわかる一枚。
第3巻:「工場鉱山の防空」「燃えない都市」
製鉄所と炭鉱の防空体制・訓練の模様や、当時の東京の状況と防空建築規則にも続き改築を行った神田の商店街の実例などを紹介した映像集。激しさを増す空襲に対応するべく工夫されたようすが伺えます。
第4巻:「家計の数学」「日本敗れたれど」
終戦直後、極度のインフレに対する背策として政府が打ち出した1世帯1ヶ月500円の生活費の非現実性を説いた「家計の~」と、戦前・戦中の軍国主義を否定し、アメリカの占領政策の正当性と成果をアピールし、冷戦を意識し日本人の左傾化を防ぐ意味合いで作られたプロパガンダ映画である「日本~」。どちらにも終戦直後の混乱期を生きる日本人のけなげでたくましい記録映像が数多く使用されています。